
イノセント 無修正版 デジタル・ニューマスター
1975年(イタリア)124min/L'INNOCENTE
監督:ルキノ・ヴィスコンティ
出演:ジャンカルロ・ジャンニーニ、ラウラ・アントネッリ
ジェニファー・オニール、ディディエ・オードパン
マルク・ポレル
特典:予告編、解説リーフレット
19世紀末のローマ社交界。裕福な貴族トゥリオは、美しく貞淑な妻ジュリアーナがいながら愛人にうつつをぬかしていた、、、。だがある日、ふとしたことから妻の不倫に気付いたトゥリオは嫉妬の炎を燃え上がらせ、再び妻への情熱を蘇らせるのだが、妻が不倫相手との子供を身ごもっていることを知った彼は妻を激しく責めるが、やがて男の子が生まれ、、、。
すげーなぁこの主人公のトゥリオって男は、、、(;^^)強烈に嫉妬深くて、しかも洒落や冗談も通じなく、我儘で利己的な筋金入りの超度級のエゴイストだわ。そんな彼をトコトン陥れたような描き方が容赦なく厳しく恐ろしすぎ(;゜゜)しかも、自業自得な上に棚上げでご都合主義だから、敗北を認めたくないばかりに虚勢をはるけど、最後の砦の愛人にまで愛想尽きられちゃって、、、彼の行動の最後の手段は更にドン引きですからね(;^^)
貞淑な妻役のラウラ・アントネッリが素晴らしい。夫は妻を解っている様で理解していないが、彼女は夫の事をよく理解していいるので、夫の前では愛人のように振舞ってでも大切なものを夫から守ろうとしたのに、、、それが仇になってしまった時の彼女の哀しみや怒り嘆きが爆発したところはコレでもかっと、容赦なく夫を突き放したッ。 あれはトゥリオにとっては奈落の底だよなー、思惑とは裏腹だモノ、、、なのに、この男と来たら、、、(;^^)
この一見、三文芝居のような話をヴィスコンティが手がけると重厚感タップリの官能美な映画になるですねー☆狂おしいまでの嫉妬の炎を予感させるような冒頭の<赤>の洪水、色取り取りの<赤>のドレスに真っ赤な壁紙、その中に溶け込むかと思いきや、浮かび上がる主人公達、、、凄いッサスガだッ☆壁紙の色は登場人物に合わせたのかトゥリオの愛人の部屋は自由で奔放な真紅の色、妻・ジュリアーナの部屋は落ち着いたピンク、そして、夫に閉じ込められてからの部屋は冷ややかなブルーがかったグレー、、、 まるで心境までも表しているような、そんな気もしたですw
あとー、上流階級の人々が利用するレストランが出てきたのが珍しいと思った。 19世紀末が舞台の映画でディナーなどの風景がホテルやお屋敷のケースは良く見かけるけど、レストランってあまり見た事ない気がするwなんか新鮮だったなぁ☆
そしてこの作品を見て感じたのは、母親の逞しさも込められているような、、、どんな状況にせよ、母親の子を思う愛情の深さ強さも一緒に描かれているような、、、悲劇的ではあるけれどそうも感じ取れてしまったです。ふぁー、2時間の中にタップリと濃密に描かれているねー☆素晴らしくゾクゾクさせて頂きました。つか、遺作だなんてッ、残念過ぎるッ(ノД`)
